公的資金の注入が金融バブルを作る
平成20年11月3日
金融バブルがはじける度に、景気対策と個人の預金の保護という名目で、金融機関に公的資金を注入する。これによって、個人の金融に対する安心感を植え付け、中小企業への貸し渋りを防ぐ。貸し渋りがなければ、やがて景気は上向く。
この考え方は正しい。
問題は、公的資金が金融機関に注入されるという点にある。不良債権の回収ができなくなった原因は、金融機関がハイリスク商品に手を出したからである。ハイリスクハイリターン商品を生み出すのも、金融機関である。本来ならば、金融機関が真っ先に破綻すべきである。
金融機関が破綻すると、金融機関に預けていた個人の預金を保護できない。金融機関が破綻すると、中小企業へ金が回らなくなる。金が回らなければ中小企業が倒産する。倒産すれば、回収できない不良債権が増える。金融機関は企業への金をますます貸し渋るようになる。そもそも金が回らなければ、経済は成り立たない。
ところが、破綻寸前の金融機関へ公的資金が注入されるから、金融機関の破綻は少ない。これは間違っている。破綻すべき金融機関はバブルの元凶なのだから、破綻させるべきである。破綻しないから、反省をしない。失われた15年から金融機関は何を学んだのか。回収不能不良債権は国が補填してくれるということを学んだ。だから、喉もと過ぎれば同じようにハイリスクハイリターン商品を生み出す。公的資金注入で救ってくれることが分かっているから、何度でもバブルを作る。
金融機関に反省してもらうためには、問題の金融商品に手を出した金融機関への公的資金注入をやめること。潰されるという危機感があれば、めちゃくちゃなバブルは作らないはず。
個人の預金の保護は、公的資金で保護すれば済む話である。中小企業への融資も、その企業が健全であれば、国が公的資金で融資をすれば良い。
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